■”音を失った”ピアノを救った2000人の想い

およそ50年にわたり女学生たちの歌声を支え続けたピアノ。
その後は教育資料館に展示されていましたが、いつしかその美しい音色は失われ、深い沈黙に包まれていました。
そこで、かつて女学生たちを包み込んだあの音色を、もう一度響かせようと、堀内さんらが中心となり募金活動をスタートさせました。

(開明学校元職員・堀内八重さん)
「いろんな女学生たちにメロディーを聴かせてくれた。そういうものを伝えていきたいなという思い。金額ではなく心を集めましょうということで、みんなで一生懸命になった記憶がある」
その熱意は瞬く間に広がり、2000人以上の温かい支援が集まりました。
こうしてたくさんの「心」が注ぎ込まれたピアノは、長い沈黙を破り、見事に息を吹き返しました。

修理を終えた翌年の2001年から毎年コンサートが開かれ、一度は途絶えましたが、製造から100年を迎えた2023年に再び復活コンサートが開かれました。
奏者として招かれたピアニストの松原聡さんは、「ピアノはどんどん音が熟成されていくので、本当に良い感じで、今、恐らく最も『弾き頃、聴き頃』だと直感した」と語ります。
(来場者)
「みんなが一生懸命お金を拠出して買って、地域の子どもたちをこのピアノで育ててきた。この地域の教育には非常に大切な役割を担ったものだと思う」
来場者は演奏に耳を傾けながら、ピアノが歩んできた歴史にも思いをはせていました。














