「本当に悔しいというか、自分でも絶対にやれる自信もあるし、何としても結果を残したいという思いのある舞台」

北中米ワールドカップ、決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)でブラジルに敗れたサッカー日本代表。敗戦から10時間後、東京・赤坂でインタビューに応じたのは、世界の舞台で戦う仲間たちの姿を画面越しに見つめていた松木玖生(くりゅう、23)だった。

「本当に五分五分のところだったと思うんですけど、日本もブラジルにやれることを世界にも証明できたと思うし、次は自分がその舞台に立って、もっと上のベスト16、ベスト8、その先まで連れていけるように」

松木は、4年後を見据えながら力強く語った。

「これからもっと強くなっていくためにも、若手の底上げが大事かな」

昨シーズン、イングランド2部サウサンプトンで公式戦28試合に出場し6得点をあげた松木。青森山田高校では、黒田監督(現・FC町田ゼルビア)のもと、1年生からレギュラーとして活躍。常に世代別の代表にも名を連ねてきたが、ワールドカップのメンバーには選ばれなかった。

FC東京で共闘し、ワールドカップ5大会連続出場を果たした“先輩”長友佑都については…

「経験の中にも地道に『自分はこうだぞ』というのを後輩たちにも見せてくれたと思うし、一番サッカーに対しての情熱がある人だなと思いました。佑都さんと代表で一緒にできなかったのは悔いがあるので、自分が選ばれたときに佑都さんに『やっと選ばれました』という報告は絶対にしたい」

「ジェットコースター」な1年でつかんだ成長

2022年、高卒スタメンでFC東京からプロデビュー。その直後から、高卒1年目としては規格外のフィジカルとメンタルを活かし、ボランチやトップ下で存在感を発揮した。そして2024年7月に海外移籍。トルコでの1年間を経て、2025-26シーズンに満を持してサウサンプトンでデビューした。

「今シーズンは、感情的に言ったら“ジェットコースター”みたいな。まずは、レベルが違う。一気にレベルが上がりましたし、サウサンプトンもプレミアにいたチームだったので、選手のレベルもプレミア基準。(菅原)由勢君もいたんですけど、レベルが高すぎて。『由勢君、ちょっとレベル高いっす…』って言ったのは、覚えてます。自分ができないことに対して楽しさを持てるので、やってやるという気持ちになりましたし、もっと上手くなれると思いましたね」

去年まで世界最高峰のリーグにいたクラブのレベルの高さを痛感したという松木。ポジションも、得意としていた中盤からウイングにコンバート。そうしたなかで、1シーズン戦い抜いた。

「(一言で表すと)成長。いろんな経験の中で、ずっと成長してきているし、まだ成長できると思います。そこは結果として、うまくいいものを見せられたらなと思っています」