対立する原告側と国の主張 収容は“例外”か“原則”か

サファリさんらの弁護団は控訴審で次のように主張した。

▼身体の自由を制約する入管収容は、他の代替手段によっては目的が達成し得ない場合の例外的な最終手段として、最低限の期間のみ許されるべきである。
▼入管法が、収容について定期的な再評価と収容期間の上限に関する規定を欠くことは「自由権規約」に違反している。
▼2人の収容については、身体の自由の原則に従い、合理性、必要性、比例性を適切に評価して、3年を超える超長期収容と2週間の仮放免を挟んで繰り返された再収容が、「自由権規約」違反であることを明らかにし、賠償による救済を求める。
▼行政訴訟法で仮放免許可を義務付ける訴えを起こせても現実的な解放の手段としては機能せず、迅速な判断も求められていない。「自由権規約」の要件を満たさない。

一方、国側は次のように反論した。

▼1審判決は、逃亡や違法な在留活動の恐れがない者や送還の見込みがない者の収容は、恣意的拘禁の解釈に照らして許されず、「自由権規約」に違反すると解釈している。しかし、これは退去強制手続きにおいて原則収容主義を採用する、わが国の制度とは相いれない独自の見解で、入管実務に重大な影響を与え、制度自体を揺るがすものだ。
▼仮放免は、特別の事情がある場合に例外的に認められる措置で、判断については収容所長等に広範な裁量が与えられている。違法となるのは、判断がまったく事実の基礎を欠き、または社会通念上著しく妥当性を欠くことが明らかである場合など、裁量権を逸脱し、または乱用したと認められる場合に限られる。
▼サファリ氏らは、収容の必要性が高かったことが明らかで、十分な診療体制が整った収容施設内で適切な治療も受けており、収容には相当性があった。