アラスカを経由した表紙から、故郷・鹿児島の風景まで

デザイナーたちは、各自の希望を出し合いながら担当する噺を決めていったという。完成した10種類の表紙を前に、彦いち師匠は「くすぐったい感じ。すごい奥行があるしエネルギーを感じる。気が引き締まる」と圧倒された。

その「エネルギー」と「奥行き」は、各作品の制作過程を知ることで、より鮮明になる。

例えば、平成の新宿が登場する落語「掛け声指南」。この落語を担当したブックデザイナー・白畠かおりは、なんとアラスカにいるイラストレーター・あずみ虫さんに制作を依頼した。

あずみ虫さんは、アルミ板をカッティングする技法で作品を制作する。金属板にかつての新宿の街を描いてもらい、それを日本へ送ってもらった。