原料「確保できない」7割…供給不足のワケは「目詰まり」か
塗料や、その希釈剤として使われるシンナーの不足は一部の現場だけで起きているのだろうか。
関東にある塗料やシンナーを製造する46のメーカーが加盟する「関東塗料工業組合」。
4月、緊急アンケートをとったところ原料となるナフサ由来の溶剤、トルエンやキシレンなどの「確保ができていない」という声が多く寄せられた。

関東塗料工業組合 篠原幸治理事長
「原料として溶剤の確保ができていないということ。4月に調達しなければいけない原料がありますよね。それがまず『確保できていますか・できていませんか』ということに対して、7割が『できていない』と答えています。一部の溶剤も3月上旬からストップしているような状態で、極めて厳しい状況に置かれています」
塗料は建物だけでなく、車や家電、金属の塗装など生活にかかわる幅広い分野に欠かせない。生産が止まれば、影響は少なくない。
なぜ原料の溶剤は行き渡らないのか。8日、赤沢大臣は…

赤沢亮正 経済産業大臣
「シンナーの原料となる川中製品については、供給が継続されている一方で、足元では供給の偏りや流通の目詰まりが、かなりひどくなっていると認識する」

政府の説明では、川上の石油化学メーカーは減産しているものの、川中への原料の供給量は、輸出を減らすなどして維持できているという。その川中にあたるメーカーや卸売・小売業者の間で流通が滞り、目詰まりが起きている可能性があるとしているのだ。
高市総理は10日…

高市総理
「住宅建設や自動車整備などで使われる、塗料用シンナーに対する供給不安の声も伺います。赤沢大臣と金子大臣は、川中のどこで目詰まりが発生しているのか特定のうえ、一刻も早く総力を挙げて目詰まりを解消してください」
目詰まりの可能性を指摘された、川中のメーカーや業者。全国1200の卸売業者が加盟する日本塗料商業組合に聞くと…
日本塗料商業組合
「塗料が入ってこないという報告が来ています。私たちが大量に在庫を抱えているわけではなく、目詰まりを起こしているわけでもありません」
では、メーカー側はどうなのか。

関東塗料工業組合 篠原幸治理事長
「塗料業界に入ってきている溶剤というのは、アンケートの結果、これは事実。 実際に買おうと思っている、100%の数量を買えない状態。何が原因で目詰まりみたいなものが起きているのかというのは、実際のところはわからない」
シンナーの製造メーカーにも取材すると…

シンナーメーカーA社
「シンナーの原料が、通常の半分ぐらいしか入ってきません。値段が高かろうが、世界中から原料をかき集めて、なんとか製造は続けています」
「原料が『100』あるとしたら、4月は『50』、5月は『50』と分けて使って、延命するのが企業というものです」

シンナーメーカーB社
「3月中旬まで原料は従来の半分も入ってきませんでした。『目詰まり』という言葉には、『全部出せばあるけど、じゃあ今全部出しますか?』と思いました。それも『目詰まり』と言われてしまうのでしょうか。3月下旬以降は、原料が一切入ってきません。シンナーを作れないので売ることもできません。原料が入ってくるめども立っていません」

シンナーメーカーC社
「3月は在庫を削ってなんとか出荷量を維持しましたが、4月に原料が尽きました。一時的に休業するかどうか考えないといけなくなっています」
塗料やシンナーのメーカーを取材すると「原料が入ってこない」という声が相次いだ。

原料となる“トルエン”と“キシレン”の供給について、経済産業省に取材すると、「生産量は確かに落ちているかもしれないが、供給量は維持しているとの報告を受けている」とした。














