「インフラを整備し、維持できる人と組織がニュータイプ」
山本:地球を復元する過程で、宇宙からのデータが価値を持つと。QPS研究所の視点から、八坂先生はいかがでしょうか?
八坂:福岡で企業を立ち上げる時、自分たちだけでは衛星は作れないので、地域のいろんな企業に協力をお願いしました。
その時、私自身が強く願ったのは、関係する企業に「持ち出し(タダ働き)はさせないでくれ」ということです。 やった分だけの対価をきちんともらってほしい。きちんと対価を得られるビジネスの状態にしなければならないと。

今、地域のたくさんの企業とご一緒していますが、時々「本当に皆さんにペイできているかな」と心配になるんです。でも聞いてみると「ちゃんと回ってますよ」と言ってくれる。この健全な関係をぜひ続けていきたいですね。
山本:製造業や開発、メンテナンスに関わる方々に向けて、富野監督から何かキーワードになるようなことはありますか?
富野:毎日毎日繰り返す作業というのは、人間にとってはつまらない仕事かもしれません。しかし、10年続いている業務というのは、今後20年続けなければならない重要なものです。
インフラを整備・維持するということは、一見つまらないことのようですが、徹底的に次の時代を活かすための業務なんです。
「人工物には寿命があるから」と、財政や人手の問題を理由にインフラの維持をあきらめていいのか。それを容認してしまったら、次の世代が育たない。新しいタイプの人々、つまり「ニュータイプ」が生まれる素地がなくなってしまいます。
だからこそ、インフラを整備し、メンテナンスできる技術者が一番重要な存在なんです。
21世紀もすでに4分の1が過ぎたのだから、我々は20世紀までの考え方に囚われずに「“22世紀の子どもたちのために”という言葉遣いを、当たり前に受け入れられるセンス」を身につけることが、一番重要ではないかと思っています。このセンスを身につける学習も怠らずにやって頂きたいと思っています。














