「家族のおかげ」 死刑囚の後悔と反省

奥本さん夫妻 2025年 福岡拘置所

奥本さん夫妻は毎月1回、車で片道約3時間をかけて福岡拘置所に息子の面会に訪れている。次男の隆嗣さんや三男も休みが取れれば同行する。

2025年10月、筆者が関係者を通じて章寛死刑囚に「家族への思い」を聞いたところ、書面で回答を寄せてくれた。

「僕が犯した重大な罪の原因と責任は、父母には一切ありません。父母が面会に来てくれることにも、心から申し訳のない気持ちです。子を思う親の心や姿を見せ続けてくれることに、深く感謝し、有り難いことだとも思っています。おかげで、自分がしたことをより後悔し反省させられます」

かけがえのない命を奪う殺人事件。それは被害者と遺族、そして加害者である死刑囚のみならず、その家族の人生にまで壊滅的な傷跡を残す。

ある日、家族が死刑囚になって。その過酷な現実の中で、今も生き続ける人たちがいる。