「帰ってこい」 夫妻救った地元からの電話
そんな奥本さん夫妻を救ってくれたのは、地元の求菩提の人たちである。浩幸さんが自殺してしまうのではないかと心配した幼馴染から1本の電話があった。
「馬鹿なことを考えず、帰ってこい。お前たちの帰りをみんなが待っているんだ。隠れて帰ってこんで、堂々と道の真ん中を通って帰ってこい」
和代さんの職場のトップである施設長も夫妻を温かく迎え入れてくれた。
「お前たちのことは俺たちが守るから、子どものことはお前たちが守れ」
章寛の犯行の直接のきっかけは、以前から度重なる叱責を受けていた義母から何度も頭を叩かれ、地元の人たちを差別的な発言で見下されたことだった。求菩提の人たちは「奥本章寛君を支える会」を立ち上げ、一審で下された死刑の減刑を求める嘆願書を作成し、約5000筆を集めて最高裁に提出した。

















