任務解かれるくろかみへ「おつかれさま」

12月5日、巡視船としての任務を解かれる「解役式」が行われました。
航海長・児島光志さん
「私は解役式は初めてです。大半の人が初めてだと思いますけど、悲しくなります。寂しいですよね」
レーダーなども取り外され、乗務員が過ごした居室もからっぽになりました。
乗組員
「船の側面を見たらわかるんですけど、船自体のかさが上がってる、軽くなってると思います」

合田節男船長
「潜水士が元気にいろいろやってくれてましたんで、夜でも起きたらすぐ海に飛び込んだりするような連中ばっかりでした。寂しいですよね。結構くろかみはいい船でした」
最後まで残っていたのは、船の守り神がまつられた神棚でした。
解役式で、徳山海上保安部の椎木紀文部長が式辞を述べました。
徳山海上保安部・椎木紀文部長
「数々の活躍をしてきた巡視船くろかみに対し、心から賛辞を贈るとともに、その労をねぎらい、解役の式辞といたします。巡視船くろかみ、本当にお疲れさまでした」
これまでの労をねぎらい献酒が行われ、国旗と庁旗が降ろされました。
合田船長
「ご苦労様と言いたいです」
椎木部長
「感慨深いというか、お疲れさまでしたというのが、正直な気持ちです」
くろかみの後継は、宮古島海保(沖縄県)から配属替えの「なつづき」が担うことになります。乗組員18人のうちおよそ半数が異動となりました。
27年間日本の海を守り、潜水士らと走り続けた巡視船くろかみ。ひとつの歴史が終わりました。