伝統の固いディフェンスの「天理」 対 終盤まで落ちない走力が武器の「関西学院」
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近畿各府県の代表校が激突した1回戦。前評判の高かった強豪校が順当に勝利を重ねる中で、兵庫県代表の関西学院と奈良の雄・天理の試合は予想どおりの白熱の展開となりました。
伝統の固いディフェンスと今シーズンは大型選手を揃えたFWに自信を持つ天理と、終盤まで落ちない走力を武器にディフェンスからの切り返しとBK陣の決定力が自慢の関西学院。試合は、序盤から両チームが持ち味を発揮して一進一退の攻防となります。
先制したのは天理でした。前半19分、FWで圧力をかけて敵陣深くまで攻め込むと、ラインアウトからのモールを巧みに押し込んでHO・金川大翔選手がトライ。ここ数年のチームの強みとしている形から5点をリードします。
一方の関西学院もすぐさま反撃。直後の22分、攻め込んでいた天理からボールがこぼれたところを素早い反応でカウンター攻撃につなげると、WTB・鴨田直也選手がタッチラインライン際を快走。フォローしたFB・田中智也選手が中央に回り込んでトライ、ゴールも決めて7対5と逆転します。
関学は、さらに前半のロスタイムに突入した31分、天理ボールのラインアウトからボールを奪って素早く左に展開すると、SH・大西慶選手からタイミングよくパスを受けたCTB・鈴木大裕主将が25m以上を走り切って左隅にトライ。狙いどおりのグラウンドを広くつかった攻撃で12対5とリードをひろげました。
それでも、FW戦で優位に立つ天理は慌てません。再びFWで圧力をかけて、じわりじわりと関学陣内に攻め込んでいくと、前半ラストの攻撃でSO・工島啓心選手が判断よくスペースをついて右中間にトライ。CTB・有働達平選手が見事にゴールを決めて12対12。同点に追いついて試合を折り返します。
サイドの変わった後半、再びFWで優位に立って攻め込む天理。しかし、関学の粘り強いディフェンスの前に、大事なところでミスが出てなかなか得点につなげることができません。
後半12分には、中央22mライン付近で関学のペナルティーを誘ってチャンスをつくりますが、風下も考慮してPGを狙わずにタッチキックからトライを取りに行く選択が実りません。ここでも、関学のプレッシャーの前に大事なラインアウトが乱れてチャンスを逃してしまいます。
一方、後半はほとんど時間を自陣深くに押し込まれながら、全員が体を張ったディフェンスと抜群の集中力で天理の攻撃をしのいだ関学が、残り時間5分を切ったところでようやく反撃に転じます。関学らしくテンポを上げた攻撃でトライエリアに迫ります。
しかし、ここは天理が踏ん張りました。試合を決めにくる関学に対して、持ち味のしっかりと前に出るディフェンスで得点を許しません。後半は、両チーム無得点のまま、ついにノーサイド。1回戦注目の好カードは12対12の引き分け。2回戦への出場権は、抽選にゆだねられることになりました。
そして、抽選の結果、関西学院が2回戦進出。天理は、昨年度の全国高校ラグビーフットボール大会奈良県決勝に続いて、抽選により大会の舞台から姿を消すことになりました。
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抽選の結果、2回戦への出場権を獲得した関西学院・安藤昌宏監督が「2本差までなら勝負になると思っていたが、本当に選手達が、最後まで粘り強くよく我慢してくれた」と話すと、鈴木大裕主将は、「接点が強い相手に対して、ずっと声を出し続けてチームを前に出すことを意識していた。途中苦しい場面もあったが、最後までみんながよく頑張ってくれた。選抜大会にいくという目標があるので、次の試合もしっかりと調整して臨みたい」と決意を示しました。














