特殊詐欺による去年1年間の被害総額が過去最悪のおよそ1414億円となり、前年の2倍ほどに。さらに総認知件数も2万7000件を超え、過去最悪の数字となりました。

特殊詐欺の実行役は「完全に『駒』」 元トクリュウ幹部が証言

警察庁が12日に発表した2025年の「犯罪情勢」。

オレオレ詐欺など特殊詐欺の認知件数は2025年の1年間で2万7758件と、前年比で約6700件増えて過去最悪に。さらに被害額も、過去最悪だった2024年から倍増し1414億円となりました。

急増する特殊詐欺。その背景には何があるのか。

2025年までトクリュウの幹部として特殊詐欺グループの中心にいたという人物に、話を聞くことができました。

トクリュウ元幹部
「『やられ名簿』っていうやつがあって、家族関係・仕事・資産が書いてあるので、それをネタに詐欺をしていた。福井県警を名乗ったり、青森県警を名乗ったり」

この元幹部が率いていたのは「ニセ警察官詐欺」。警察官になりすまし、「あなたは逮捕される」などと不安を煽って金を騙し取る、特殊詐欺の一種です。

実行役はすべて闇バイトで、応募が絶えることはなかったといいます。

トクリュウ元幹部
「こっちも捌けないくらい、どんどん人が集まってきた。切り捨ててもこっちの正体も分かっていないし、完全に『駒』」

組織の中でのやりとりは完全に匿名で、幹部が警察に捕まることは一度もなかったといいます。

トクリュウ元幹部
「捕まるのは第一線の受け子や出し子。僕ら(幹部)に被害はないだろうと高くくっていた」

現在はトクリュウとの関わりを断ったという元幹部。特殊詐欺は今後もなくなることはないだろうと話します。

トクリュウ元幹部
「今のやり方がだめになったとしても、絶対新しいやり方が出てくるはず。今後10年・20年・30年先も、ずっとこういうことはあるだろうと思う」