無期懲役囚の高齢化 平均の服役年数38年を上回る
社会復帰に備えて体を鍛える無期懲役囚がいる一方で、高齢化は深刻だ。

昭和30年代の映像で若い頃の記憶を呼び起こそうとしている。
80代の受刑者(殺人・無期・服役7年)
「ああいうときがあったなったって見よったんだけどね」
「(Q.無期だと仮釈放難しいですね)考えたことないですね」
90代の受刑者(無期・服役50年)
「ここに50年いますから」
「(Q.仮釈放がなかなか難しいでしょう)5回受けたけど、家族がみんな亡くなって帰るとこないので。出ることを考えないで、軽い気持ちでここを楽しんでいる」

受刑者(殺人・無期)
「(Q.いくつですか?)分からん」
「(Q.罪名は?)殺人。出られへんからな、死ぬまでここで、無期やから」
記者
「こんにちは」

受刑者
「喋るな」
犯罪に関しての質問が気に触ったようだ。

岡山市の更生保護施設「古松園」。後に首相となる犬養毅らが明治30年に設立した。仮釈放された無期懲役囚達に半年間は衣食住を無料で提供している。

岩戸顕前園長は服役中の無期懲役囚75人の身元引受人だ。
仮釈放された無期懲役囚は数年で死亡するケースが少なくない。無縁仏の位牌が並ぶ。
岩戸顕 前園長
「何の落ち度もない相手に対して無残な殺し方をしているのは、家族にとっては一生刑務所から出してほしくないというのが本音」
「死刑は一瞬で終わるが、無期の場合は30年40年、毎日苦しみながら生活をしていくというのが、かえって苦しいのかなと思ったりもする」
岩戸氏は仮釈放が許されたなら、短期間でも社会生活を経験させたいとの思いが強い。
法務大臣に死刑執行停止の嘆願書を出した被害者遺族がいる。原田正治さんは、トラック運転手の弟を事故に偽装した保険金目的で殺害された。
原田正治さん
「頭は包帯でぐるぐる巻きで判別がつかない状態。遺品を見て初めて弟だということで」
極刑を強く求めていたが、死刑囚への面会が許可され、憎しみだけでは遺族は救われないと感じるようになった。

原田正治さん
「終身刑にするべきだと思っている。人を殺めておいて、一生を償うべき。仮釈放で社会に出てきた時点で忘れてしまう」
結果的に死刑は執行された。それでも、原田さんは日本の法律にはないが、死ぬまで刑務所から出られない“終身刑”の導入を主張し続けている。
現在、全国の死刑囚は103人。
夜が明けると“絶望の朝”がやって来るかも知れない。死刑と無期懲役刑。様々な思いが交錯する狭間で死刑の執行は厳然と続いている。














