東京五輪代表だった服部、初マラソンの鈴木らにも注目

今年の別大マラソンには有力選手が多数エントリーしている。ここまで紹介してきた3人以外では、東京五輪代表だった服部勇馬(32、トヨタ自動車)、初マラソンの鈴木塁人(28、GMOインターネットグループ)の2人に言及しておく。2人ともニューイヤー駅伝前の取材で、マラソンへの意欲を語っていた。

服部はここ数年、右ヒザの痛みに悩まされてきたがこの1年は、近年では最も練習ができている。「何気なく走っている時に今が一番楽しいと感じます。昔は練習に対して“練習か”と思っていましたが、今は体もバンバン動くし、思い描いた通りに動かない時も“こうやったら速くなる”とか、試行錯誤していくのが楽しいんです。これがほんとの陸上競技の楽しさかな、と思えています。自分自身がメンテナンスをしないと走れない車みたいだなと。別大マラソンでは2時間8分を切るくらいでは走りたいですね」

鈴木はニューイヤー駅伝で、GMOインターネットグループ初優勝の「キーマン」となった。1区の吉田、2区の今江勇人(28)でトップに立つのは前年と同じ展開。そのときは3区の鈴木が3位に順位を下げてしまったが、今年は区間2位でリードを広げる走りだった。

「競技への集中力を高め、3週間で1000km走るなど走り込みをしっかり行いました。調整しないで東日本実業団駅伝(6区区間賞)に出て、八王子ロングディスタンス(27分43秒97の自己新)と調子を崩さず、ニューイヤーにピタッと合う練習ができたんです」

走る量を増やすためには、練習に対する姿勢を変えたり、日常生活を律したりする必要がある。それはマラソンにも直結する。「初マラソンではタイムより順位。MGC出場権を取りたい。集団で目立たないように走り、どこかで前に出たい」と話していた。

また過去10回のマラソンで2時間7分台を5回走っている聞谷賢人(31、トヨタ紡織)も、自身初の2時間6分台に意欲を持っているはずだ。

発表されているペースメーカーの設定タイムは、1km2分59秒。そのペースで最後まで押し通せば2時間05分53秒となる。前半10kmまでが向かい風になった場合は、少しペースを抑えるだろう。MGC進出選手にも注目したいが、条件が良くなった場合は2時間5分半か、それ以上のタイムも期待できる。そのタイムを出した選手は、9月開催の名古屋アジア大会有力候補になる。

※写真:前列左から吉田祐也選手、黒田朝日選手、井上大仁選手

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)