去年7月の参院選で、不在者投票制度を悪用し、意思表示が困難な老人ホーム入所者35人分の投票を偽造した罪に問われている男の初公判が1月27日に開かれ、男は起訴内容を認めました。

 起訴状などによると、大阪府内の老人ホーム運営会社でエリアマネージャーを務めていた足刈純平被告(39)は、去年7月の参議院議員選挙をめぐり、不在者投票制度を悪用。

 八尾市と泉大津市の老人ホームの入所者で、認知症などで意思表示が困難だった計35人分の投票について、各ホームの職員に対し、“入所者本人には確認せずに、比例区の投票用紙には会社が推している候補を記入する”ことなどを指示。投票を偽造したとして、公職選挙法違反の罪に問われています。

 35人分の投票用紙は実際に泉大津市選管と八尾市選管に送付され、投票箱に投入されました。

 35人の入所者のうち1人が、投開票日に投票所を訪れて投票しようとしたところ、不在者投票が完了している旨を告げられ、家族に相談したことから事件が発覚しました。

 1月27日(火)に大阪地裁で開かれた初公判で足刈被告は、起訴内容を認めました。

 被告人質問では、会社からの指示を否定したうえで、“選管職員が立ち会わないので、不正をしてもばれないと思った”“会社が応援する候補がいて、当選させないといけないと自分で判断して犯行に及んだ”旨を供述しました。

 同日の論告で検察側は「民主主義の根幹である選挙の公正が害された」と批判し、拘禁刑1年6か月・執行猶予5年を求刑しました。

 判決は2月6日(金)に言い渡されます。