アメリカはなぜ変わってしまったのか
“戦後秩序”を壊しにかかっているようにも見えるトランプ氏。
そもそも、その戦後秩序は「アメリカの強大なパワー」の元になりたっていたと指摘するのは、慶応義塾大学教授の白井さんだ。

『慶應義塾大学』総合政策学部教授 白井さゆりさん:
「アメリカの経済力・軍事力・技術力のもとで、自由貿易とか民主主義とか集団安全保障をやっていって、みんなでWin-Winの状況を作ってきていた。コンセンサスがあって、そのための制度として国際機関や中央銀行制度などができた。そして、最も力のあるアメリカがルールを順守し支配力を抑制する建前で、正当化を実践してきた」
つまりは、コンセンサスが世界の価値観で、それを実現するために国連やIMF(国際通貨基金)などの国際機関も作られた。こうした制度をアメリカは“建前としては”尊重してきたという。

白井さん:
「ところが国連の安全保障理事会も力を失ってきているし、いろんな国が出てきて国際機関が地球上の問題を解決できなくなってしまった。戦後のやり方が難しいと思ってるところに中国が台頭してきて、トランプ氏は『もうアメリカが抑制して仲間としてやっていくことに意味がない』と、自分たちで自分たちの力を誇示していくやり方に変えた。新しい時代が来たということ」
ただ、トランプ氏が“中国を転覆する気は全くない”という点は重要だと話す。
白井さん:
「中国を対等のパートナーと見てうまく交渉して共存しようという発想に変わっていることが大事。その中でいかに自分が有利なポジションを作るかを考えていて、その足場固めが資源」
そのような状況で、日本はNTTの澤田会長が指摘していた“3つの柱”「技術力」「各国との連携」「ソフトパワー」が、ますます必要になってくるという。
(BS-TBS『Bizスクエア』 2026年1月17日放送より)














