アメリカ第一主義によって戦後の国際秩序が大きく揺らぐ状況に、日本企業はどのように向き合っていけばいいのか。NTT澤田会長に聞く日本の“3つの勝ち筋”とは。
政権変わっても「関税は元に戻らない」

日米の財界人が経済の諸問題に対し意見交換・政策提言を行う「日米経済協議会」の会長を2025年10月まで4年間務めた、『NTT』の澤田 純会長(70)。

トランプ政権の1年を、どう見ているのだろうか。
――関税交渉がとにかく大変だった。日本の経済界はどういうスタンスでアメリカと向き合ってきたのか
『NTT』澤田 純会長:
「色々話を聞いていると、特に輸出企業で関税が直撃する企業は準備をしていた。例えばアメリカ国内に部品を早めに出す、あるいは在庫を積み上げておくとか、2025年度は市場価格に転嫁しなくても事業が回るようにはしていた。しかし今後はそういうマージン(利益)が解消されるだろうから、最終的に価格転嫁を検討していくと理解している」
――トランプ政権が終われば関税が元に戻ると期待したくなるが

澤田会長:
「それは戻らないと考えておいた方がいい。どの政権であれ、関税が入ってくればアメリカにとってプラスになると考える。民主党であれ、トランプ氏ではない共和党であれ、継続するのがベースの可能性があると思う。物価を下げてコントロールできれば、関税はそのままの可能性もある」
――日本企業は“高関税”を前提としたビジネスモデルを組み立てていかなければいけないと
澤田会長:
「その通り。向こうの高い関税が、進出している日本企業を守ることにもなる。日本から輸出しなくても、企業としては米国生産によって全体の収益は上がっていくという構造がつくれる」
つまり、貿易と投資を一体のものと考え、「全体で利益が出る構造」に持っていくということだという。














