高市総理の“解散” 安倍氏の手法に影響か? 専門家「悪しき慣習が定着してしまった」

安倍総理(当時)
「この解散はアベノミクス解散であります」

2014年11月、当時の安倍総理は突然、衆議院を解散した。実はこの1か月前、2人の閣僚が同じ日に辞任。野党は“疑惑隠し”だと批判した。

さらに3年後…

安倍総理(当時)
「この解散は国難突破解散であります」

少子高齢化、北朝鮮の脅威などへの対応を理由に解散。「大義なき解散」との声に加え、“森友・加計”問題の追及から逃れるためではないかとの批判も浴びた。

だが、2014年、2017年、いずれの選挙も与党が3分の2以上の議席を得て圧勝に終わった。

後藤謙次氏は、こうした安倍氏の手法に高市総理は影響を受けたのではないかと話す。

ジャーナリスト 後藤謙次氏
「選挙というものを自分の政権運営、権力維持に最も有効に利用したのが安倍さんだと思います。それを間近で見ていた高市さんは安倍さんの手法に今も憧れているのではないか。この手法が高市さんにはたぶん眩しく、まぶたの裏に焼き付いているのではないか」

解散は総理の専権事項だと解釈する根拠は、憲法第7条だ。天皇の国事行為の一つとして、内閣の助言と承認により衆議院を解散することと定められているが、総理の専権事項だとは書かれていない。

世界各国の議会制度に詳しい小堀眞裕教授によると、OECD加盟国のうち解散権のある国は日本を含めて20あるというが…

立命館大学(比較政治)小堀眞裕教授
「恣意的な解散をガンガン行ってきた国があまりない。裏をかいて解散をするやり方は本当に日本だけ」

村瀬キャスター
「裁量的な解散権というのは、国際的に見ると珍しいということ?」

立命館大学(比較政治)小堀教授
「裁量があってもあまり行使しない国が多い。例えばヨーロッパの国々で言うと、いくつかの政党がだいたい同じぐらいの勢力で構成する連立政権みたいな場合が多い。他の政党にしても『驚く』と。『そんなこと聞いていない』ということになるので、日本みたいな解散は行われてこなかった」

ジャーナリスト 後藤謙次氏
「憲法7条解散というのは、ずっと違憲の疑いを指摘する学説も当然存在するわけです。だけど権力を持っていると、それが使えるのだということで、恣意的に今回のような解散権行使を許してしまう。極めて悪しき慣習が日本で定着をしてしまった」