米国なぜ他国の原油が必要なのか?

こうした歴史を踏まえ、野神氏は、今回のベネズエラへの攻撃について、こう分析する。

「麻薬問題への対応というのは理由の一部で、それだけをもって攻撃したとは考えにくい側面があります。」
「最近のトランプ大統領の発言から判断しますと、アメリカの石油会社のベネズエラへの再進出を含めて、ベネズエラの石油産業の再建といった話を強調している側面がある。アメリカの石油会社によるベネズエラの石油産業再建というのも重要な目的の一つになっているものと見受けられます。」

――世界一の産出国のアメリカが、なぜわざわざ他国の、しかも質の悪い原油が必要なのか。こう聞くと野神氏は、アメリカで質の高いシェールオイルが大量に生産されていることも一因と読む。

「シェールオイルは品質が良すぎて、メキシコ湾岸の製油所では経済性が損なわれてしまう。シェールオイルは輸出し、メキシコ湾岸の製油所では質の悪い原油を安く仕入れて、品質がよく高く販売できる石油製品を製造するということをやってもらう、そういうところからベネズエラの石油を狙っている側面があると思う」