トランプ氏の真の狙いとは?

今回の軍事作戦を受けて、隣国コロンビアでは、避難しているベネズエラ人が歓喜の声をあげました。

ーーベネズエラに帰りたい?

コロンビア在住 ベネズエラ人
「帰りたい」   
「私たちを支援して快く受け入れてくれた国々に感謝するが、国の再建のために帰国しなければならない」

この街には生活苦などからベネズエラを逃れた人が大勢暮らしていて、マドゥロ大統領の拘束を祝う人たちもいました。

ベネズエラへの攻撃の狙いは何なのか。

トランプ大統領は、アメリカへ流入する麻薬にマドゥロ政権の関与があると主張。ベネズエラ近海では、麻薬密輸船とみなした船舶への攻撃を続けてきました。

マドゥロ大統領と妻は、麻薬の密輸を共謀した罪などで起訴されています。

トランプ大統領
「非合法な独裁者マドゥロは、死に至る違法薬物を莫大な量、アメリカに密輸した巨大な犯罪ネットワークの首謀者だった」

しかし、軍事作戦の本当の狙いは麻薬対策ではないと指摘されています。

トランプ大統領
「ベネズエラは死んだ国だ。石油企業による巨額投資で復活させる。企業の準備は万端だ」

世界最大の原油埋蔵量を誇るベネズエラですが、反米政権のもと石油の大半は中国に輸出されてきました。

そのためアメリカには、中国が権益を握ることへの強い危機感があったのです。

さらにトランプ政権の大きな狙いの一つが、西半球での“覇権”の確立です。

トランプ大統領
「新たな国家安全保障戦略のもと、アメリカの西半球での優位は二度と揺らぐことはない

トランプ政権が2025年12月に発表した「国家安全保障戦略」。

中南米地域を含む「西半球」をアメリカの勢力圏=いわば“縄張り”と位置づけ、権益を確保する姿勢を強く打ち出しました。

マドゥロ政権は「反米」で、中国やロシアなどと関係を深める厄介な存在です。

それを排除し、「親米」の政権を樹立することで「西半球」から中国などの影響力を取り除きたい意向があったとみられています。

国際政治に詳しい専門家は…

地経学研究所 鈴木一人所長
「中南米の国々に対して、アメリカに対する麻薬・武器の取引をやっていると、アメリカはいつでも拘束するぞという、脅し・アピールもあった。中南米諸国がアメリカに対して、抵抗することを抑止する目的もあると思う」