下された判決 「なぜ加害者ばかりが守られる」生まれた怒り
そして下された判決は、近藤さんにとって軽いものだった。主犯の元上司に懲役17年、ほかの5人には懲役6年などで、いずれも求刑より短かった。
裁判長は「真面目に刑務所で働けば、刑期よりもっと早く出られますから」という励ましの言葉まで添えたという。

「主人は真面目に働き、殺され、人を殺した人が刑務所で真面目に働けば、反省もなく再犯の恐れがあっても、私たちの社会に帰ってくるのです」
絶望の中で、近藤さんはこの国の仕組みに怒りを覚えた。
「なぜ悪いのは加害者なのに、加害者ばかりが守られるのか。悲しみを通り越して、怒りで頭がおかしくなりそうでした」














