台湾周辺で相次ぐ海底ケーブル破損 困難極める“故意の証明”

台湾周辺の海底ケーブルMAP 赤の表示は12月現在故障していることを示す (台湾海底ケーブル動態地図HPより)

実はこうした不審船の故意による海底ケーブルの切断は台湾周辺で相次いで起きている。台湾沿岸警備隊によると、ここ3年間で少なくとも20本の海底ケーブルが破損した。

そもそも、海底ケーブルの破損は約66%が漁業や、船の錨など「人の活動」によるものだ。ただ、錨によってケーブルを引きずるなど故意に切断しようとした場合、防ぐ術はほとんど無いという。

台湾海巡署 阮仲慶 船長
「海上でできることはケーブルの周辺に近づいた不審船に警告を出すことだけです」

海の中で行われる海底ケーブル切断は海上からは見えない。通報を受けて駆けつけても、不審船は既に現場を離れていたり、またそれが「故意」であることを裏付ける証拠を突き止めるのは非常に難しい。

では、なぜ今回の事件では“有罪判決”まで踏み込めたのか?