寛容とは「信頼関係を一歩一歩築いていくこと」
ーー国際情勢が厳しくなる中で、寛容とか、他者の意見に耳を傾ける姿勢だと国を守れないのではないかというような声もありますけれども、これについてはどう思われますか?
「国を守るために一番大事なことは、戦争まで至らないように外交でまず全力を尽くすことでしょ。 寛容っていうのは相手の言うことを全部聞くことではございません。お互いの意見の違いを堂々と述べればいい。そういう中で、信頼関係を一歩一歩築いていくこと、こういうことが大事だと思います。それが私が先ほど来申し上げた「寛容」という言葉ではないかと思います」
2009年、自民党が下野した際に、大島氏は党の幹事長として新たな綱領の策定にも携わった。「党再生の礎」として策定された綱領には「我が党は常に進歩を目指す保守政党である」として、自民党が目指す「保守」の姿や、政策の基本的な考えなどが明記された。

「(当時の)谷垣総裁から『幹事長をやれ』と、こう言われましたときに、谷垣総裁ともどもにお話されたのは、『もう一度我々は出直そう』と。出直すっていうのは何かといったときに、『我々の原点は保守党という原点、国民政党である』と。一組織、一団体、あるいは一地域の代表ではない。だとすれば、もう一度その国民の中に我々自身の信頼を頂戴するために入っていかなきゃならんと」
「新しい出発のための出直そうという意思を集める、という意味での新綱領作りであったと思います」

















