ことし11月、自民党の幹事長や衆議院議長を歴任した大島理森氏が、TBS「報道の日」の単独インタビューに応じた。
先の国政選挙で「保守」を標榜する新興政党が台頭するなか、1955年から保守政党を掲げ、65年以上政権与党を担ってきた自民党が目指した「保守」とは何か、現在の自民党に期待することなどについて大島氏に聞いた。
保守の構えは「漸進的な改革」「一歩一歩改善していく」
ーーこの一年振り返ると、保守の新興勢力が台頭してきたり、自民党総裁選でも候補者皆さんが保守について語られる状況がありました。大島さんは「保守」をどのように考えていますか。

「私は「保守」というのは漸進的な改革、改善をする構えが保守だと思います」
ーー変わっていくことを厭わない?
「もちろんです。だってそれは過去に囚われてはいかんし、一つのイデオロギーに囚われてもいけません。イズムに凝り固まってはいけません。そういう意味で、寛容性というものは、保守のバイタリティの一つだと思うのですが、『ここはやっぱり変えていかないといかん』、こういう指摘を頂いたら、ここは改善していかなきゃならない。今まで培ったルールや慣習、そういうものを大事にしながら、そして直さなければならないことを一歩一歩改善していくというのが、保守の構えじゃないでしょうか」
ーー「保守」の定義づけが、政治家だけじゃなく世の中としても変わってきましたよね?
「昨年の衆議院選挙、それから今年の参議院選挙で、完全に多党化・多極化的な様相を示したときに、体系的な軸のあり方よりも、感情的にドバッと突き刺さるような言葉で、国民の皆さんが『おー、それがいい』と。それを発して、皆さんの関心と支持をいただく、そういう時代になってきたなという思いが(ある)。だからこそ、自民党として寛容性を持った包括的な政党の存在を、そういう時代であるからこそ磨き抜いて、頑張って頂かなきゃならないのではないかな、という思いを持っています」

















