「駐車場が自分の原点」

―――パークの駐車場に思い入れがあると?

 25年ほど前にUSJに入社した時、私の最初の仕事が、駐車場でした。料金所でのお金の精算方法やパーキングでの車の誘導方法を考えながら、日々仕事をしていました。

 できるだけ車をスムーズに誘導できるように、いろいろな工夫をしてきたことが、いまの自分の『原点』になっていると思います。

幼少期の村山社長

―――どんな子ども時代を過ごされましたか?

 子ども時代は本当に、ぼーっとした、のんびりした子どもでした。ちょっと違う世界にいるような。例えば母親に、「ゴミ捨てて」と言われて、友達と話しながら小学校までゴミを持っていってしまうとか。

大学時代の村山社長

―――大学時代はアメリカに?

 のんびり育ってきたので、両親がさすがに心配して…。海外で武者修行ではないですが、親元から離れた方がいいんじゃないかということになって、アメリカに留学することに。

 向こうでは寂しくて。その時、支えてくれたのが司馬遼太郎さんの本「竜馬がゆく」です。日本にいる両親から全巻が送られてきて、竜馬もがんばっていたんだなとか、勝手に自分と重ね合わせて。「竜馬がゆく」は、僕にすごく元気もくれたし、日本人としてのアイデンティティというものが何なのかを考える契機にはなったと思います。