人間関係や自分自身との向き合いを学んだ中学時代

「めちゃくちゃ恥ずかしいですけど、根本は完璧主義なところがあると思うんですね。なのに、アウトプットするときに自分が完璧にできない。完璧主義者な魂を持っているんですけど、不器用なんですよ。変な話ですけど、だからこそ、その差がいつも苦しくて、本当はこういう風になりたいのに、本当はこう演奏したいのに、鳴らしたいのにうまくできない」

中学時代は人間関係でも多くを学んだ期間だったと話す。

「人間関係とか、自分自身との向き合いは中学ですごく学びましたね。僕は特にそうだったのかもしれないですけど、いっぱい失敗もしたし、人のことも傷つけちゃったし、自分もいっぱい傷ついたこともあったし。でも、こういうときは、こういう風に言っちゃいけないんだとか、こういう時はこういうことを人に伝えないといけないんだな。謝る時にしっかり謝らなきゃいけないんだな。今伝えておかないと後戻りできなくなっちゃうことも、いっぱいあるんだなとか」

多感な思春期の中で、みんなで一つの曲を演奏し、同じ目線で音をそろえていく。そうした経験があったからこそ、今のステージでキラキラを届けられるのだと藤澤は語る。

「そういう思い出がよみがえってくる時間を過ごせたから、今ステージに立ってキラキラを届けられているのかなって。ちょっときれいに言うと、やっぱりそういうキラキラを味わって、僕が今そういうものをアウトプットするっていうのが、すごく大事なことだと思う」【後編】に続く

藤澤涼架(32)
1993年5月19日生まれ 長野市出身
幼少の頃からピアノを習い、長野市立柳町中学校吹奏楽部でフルートを担当し、全国大会に出場。長野県小諸高校音楽科にてフルートを専攻。高校卒業後、2013年にMrs. GREEN APPLEに加入し、キーボードを担当。ミセスのメジャーデビュー10周年となった2025年は、ベストアルバム「10」をリリースしたほか、ドキュメンタリー映画「MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM~THE ORIGIN~」と、ライブフィルム「MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE~FJORD~ON SCREEN」が大ヒット公開中。2026年1月からTBS系列で放送される日曜劇場「リブート」にも俳優として出演するなど音楽以外にも活動の幅を広げている。