■女子第37回全国高等学校駅伝競走大会(21日、たけびしスタジアム京都発着、全5区間・21.0975㎞)

高校ナンバーワンを決める全国高校駅伝女子が21日、京都で行われ、長野東が2年連続で1区から先頭を譲らずに完全優勝で連覇を果たした。3区の真柴愛里(3年)は区間新記録をマークした。

近畿地区代表で出場した東大阪大敬愛(大阪)の久保凛(3年)は2区(4.0975㎞)で好走、高校駅伝ラストランで9人抜き、チームを18位から9位まで上げた。

強い雨と悪条件の中、師走の都大路で行われた女子第37回全国高等学校駅伝競走大会、高校生が駅伝日本一をかけて、47都道府県代表に加え、11の地区代表の出場となったが、当日に四国学院大香川西が選手の体調不良が相次ぎ欠場。57チームでの戦いとなった。留学生の出走区間は男女ともに3km区間限定で、男子は2区と5区、女子は3区と4区となっている。

レースは各高校、序盤の1区(6㎞)にエースを投入、34年連続34回目、優勝候補の仙台育英は1区に11月の大会で3000mを9分04秒77の高1歴代2位、宮城県高校駅伝では1区に抜擢され、18分50秒の区間新記録をマークした1年生の長森結愛を起用。

最初の1㎞は長森が先頭をひっぱり3分11秒で通過、これに東北の男乕結衣(2年)、3000m8分59秒45の立命館宇治・芦田和佳(3年)がしっかりとついていった。

中間点を越えるとトップ集団は14チーム、4㎞過ぎで登りが始まるところでペースがあがると仙台育英の長森がトップへ、残り500mで3チームが大接戦、最後の150mで立命館宇治・芦田も最後の最後で昨年の女王・長野東の川上南海(2年)が逆転で区間賞を獲得した。

2区(4.0975㎞)、トップの長野東は去年ゴールテープを切った田畑陽菜(3年)が好走、2位・立命館宇治との差を徐々に広げた。残り600mで大阪薫英のキャプテン・河村璃央(3年)が7人抜きで2位まで上がってきた。長野東はトップでタスキリレー、2位に12秒差で大阪薫英となった。

3区(3㎞)、長野東は真柴愛里(3年)がトップスピードでレースに入ると最後までスピードが落ちずに2024年のルーシー・ドゥータ(青森山田)がマークした9分14秒を上回る9分06秒という区間新記録をマークした。

4区(3㎞)トップの長野東は唯一、メンバーで初出場の本田結彩(1年)、4区を任されたが落ち着いた走りで順位をキープ、チームの大会記録を上回るタイムでアンカーに襷が渡った。

5区(5㎞)、長野東は去年4区を任された今井玲那(2年)がアンカー、単独走となったが、自分のペースを乱さずに好走、1996年に埼玉栄がマークした1時間6分26秒の大会新記録更新が期待されたが、わずか4秒及ばず1時間6分30秒。長野東は2年連続で1区からトップを譲らず完全優勝、連覇を達成した。

近畿地区代表で出場した東大阪大敬愛(大阪)の久保は2区で出場、レース前には野口雅嗣監督から「あなたが一番強いから前にいる選手をどんどん抜いていけ」とアドバイスをもらった。9月の東京世界陸上女子800mで世界と戦った17歳は高校駅伝ラストランで好走。

18位、トップと1分1秒差で襷を受け取ると、スピードに乗った走りですぐに3人を抜いた。11月の大会では3000mで9分7秒80の全体トップをマーク、好調を維持したままレースに臨み、雨の中でも走りは変わらず、最初の1㎞を3分9秒、1.4㎞付近で6人抜きとなった。

中間点は6分36秒で通過、ここまで7人抜き。最後まで力をふり絞り13分02秒のタイム、9人抜きでチームの順位も9位にあげた。

【女子第37回全国高等学校駅伝競走大会 上位10チーム】
優勝:長野東
2位:大阪薫英女学院
3位:立命館宇治
4位:仙台育英
5位:埼玉栄
6位:倉敷
7位:東大阪大敬愛
8位:須磨学園
9位:西京
10位:神村学園