おみくじに書かれた和歌や漢詩が、神仏からのメッセージの核となる

――とはいえ、和歌や漢詩は難しくて意味が分からない、という人も多いと思います。
平野: 大丈夫です。ちゃんとしたおみくじであれば、その詩歌の意味を解説した文章が、その下にある「全体的な運勢」の部分に書かれていることが多いんです。
――詩歌と解説は連動しているんですね。
平野: はい。例えば、ある和歌みくじに「ふる雨は あとなく晴れて のどかにも ひかげさしそう 山ざくらばな」という歌があります。これは「降っていた雨がすっかり晴れて、のどかな日の光が山桜に差している」という情景を詠んだ歌です。
――最初は雨で良くない状況だったけれど、晴れて光がさしてきた、と。
平野:その通りです。そして、このおみくじの全体運の欄には「御祐助(ごゆうじょ)をこうむって福徳増し、望み事は心のままになる」とあります。この「御祐助」というのは神仏の助けのことで、歌の中の「日の光」に対応しているわけです。このように、詩歌と解説文は関連づけられています。ですから、詩歌が難しいと感じる方は、まず全体運の解説をじっくり読んでみてください。そこに、あなたへのメッセージのヒントが隠されています。














