「袋の中に包丁...犯人と出会ったら刺し殺してやりたい」

【画像⑦】児島さんたちが行った現場検証の様子

(児島 早苗さん)【画像⑦】
「自分たちで立ち上がり現場検証し、公平な捜査を求める署名を警察署・検察庁に出すことから始まりました」

息子が事故で命を落とした原因を知りたい。早苗さんたちは、署名活動を行うなかで様々な現実に直面します。

(児島 早苗さん)
「自分たちの行動の中から分かってきたのは、全国に同じような人がいる。大きな場所で見てる人がたくさんいた事故では、きちんと捜査が公平に行われます。でも目撃者もいない私の住んでるような地方の道路上でおきた交通事故は、そうではない」

早苗さんは、自分のように遺族のなかに「警察の捜査が公平に行われていない」と感じている人が、全国に多くいることを知ります。

活動のなかで出会ったある遺族は、早苗さんにこのように話しました。

(遺族)
「私も20年前に家族を亡くしました。捜査をしてもらえませんでした。私は今持っている手提げ袋の中に包丁を入れています。犯人と出会ったらその人を刺し殺してやりたい」

【画像⑧】自分たちで行った現場検証の様子

児島さんと健仁さんの友人たちは事故現場を訪れ、バイクの走行・停止実験や、 ぶつかったトラックと同じ高さの車を用意した走行実験、さらにブレーキテストなどを繰り返し行いました。

自ら行った現場検証の結論は「行く手を阻まれて停まったバイクに、トラックの方からぶつかってきた」というものでした。

児島さんたちは、警察に自ら行った現場検証の報告書を提出し続け、警察による捜査が始まったということです。

【第2話】へ続く
「なんでや?死人に口なしか」トラックにはねられ命を落とした18歳の息子 母と仲間たちが真相究明「健くん、こんな状況変えていこう」

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「逝ってはアカン、生きるんや!」息子(18)はトラックにはねられ命を落とした 「息子の過失」主張する運送会社に母親は

【第3話】
トラックにはねられ亡くなった息子(18)はもう帰らない...「幼いころ怒ってごめん、怒鳴ってごめん」そして母親が始めた「1人運動」とは

児島早苗さんは「NPO法人 KENTO」( https://kento.holy.jp/ )の代表として、交通事故ゼロの社会を目指して活動しています。講演会は「命の大切さを学ぶ教室」として香川県警が主催したものです。