この1年、活躍した選手を表彰する陸上の「日本陸連 アスレティックス・アワード2022」が15日に開催され、「アスリート・オブ・イヤー」に世界陸上オレゴン大会男子20km競歩の金メダリスト、山西利和(26、愛知製鋼)が輝いた。
優秀選手賞には、同大会の男子100mで日本選手初の入賞・7位に入ったサニブラウン A・ハキーム(23・TumbleweedTC)、女子やり投で銅メダルを獲得した北口榛花(24、JAL)、男子35km銀メダルの川野将虎(24、旭化成)が選ばれた。

山西は世界陸上オレゴン大会の男子20km競歩で日本選手団唯一となる金メダルを獲得。日本人選手初となる世界陸上連覇を達成した。
表彰式で「昨年の東京五輪を終えて銅メダルだったことが悔しかった。その成果をひとつ、オレゴンの世界陸上で示せたということは自分の中でも自信であり、来年以降につながっていくひとつの誇りだと思います」と話した山西。
2023年8月の世界陸上ブダペスト大会に向けて「来年のブダペスト世界陸上、その先のパリ五輪で勝ち続けられるような選手になっていきたいと思っています」と力強く語った。

優秀選手賞の女子やり投の北口は五輪、世界陸上を通して日本女子フィールド競技史上初のメダルを獲得。6月には世界最高峰の陸上競技のリーグ戦「ダイヤモンドリーグ」で日本選手として初めて優勝し、日本女子で初めて進んだダイヤモンドリーグファイナルでは3位に入った。「まだまだ自分の夢は世界一であり、本当の世界一は金メダルだけじゃなく世界記録も出すことだと思っているのでその夢に向かって進み続けたいなというふうに思います」

記者が選ぶ新人賞には男子100mで日本歴代7位、10秒02の坂井隆一郎(大阪ガス)と女子100mハードルで2度日本記録をマークした福部真子(27、日本建設工業)。日本陸連が選ぶ新人賞には短距離の栁田大輝(19、東洋大学)と競歩の大山藍(17、鹿児島女子高)。特別賞は世界陸上で13大会連続メインキャスターを務め、陸上の認知度に貢献したとして、織田裕二さんと中井美穂さんが受賞した。

指定大会を対象に、年間を通してポイントを争う「日本グランプリシリーズ」のチャンピオンは男子が110mハードルの村竹ラシッド(20、順天堂大学)、女子は田中希実(23、豊田自動織機)だった