アイとの最後の約束

アイの手を握りしめたら、あいつこう言うんです。

『先生、お願いがある。
聞いてくれるかな?2つあるんだ』

『いいよアイ、何でも聞いてあげる』

『先生、これからも講演やるよね』

『うん、命ある限りやるよ』

『じゃあね、後半の中高生の女の子たちに講演する時、必ずアイのこと話してくれないかな。

バカな子がいて、親の一言でふてくされ、派手な化粧や派手な髪の毛の色、派手な服に憧れ、夜の世界に入り、騙され、体を汚され、HIVにされ、エイズで苦しんで死んでったって。
後輩たちに教えてやって。

人の美しさは、髪の毛の色や派手な化粧や派手な服じゃない。
その人の生き方や生きざま、心の美しさや優しさにある。
アイは気づくのが遅かったって。」