「市民を巻き込んだ賛否の声」に金沢市長はどう答える?

10日の金沢市議一般質問では、その高さが議論の焦点となり、市議会議員からは「市民は天を突くようなビルは必要ないと言っている」という声が上がる一方で、別の市議会議員からは「再開発が動き出すの良いことだ」と、市民を巻き込んでの賛否となりました。

金沢市としての姿勢を質された村山市長は「高さが注目されがちだが、何より大切なのは開発の中身です」と答え、金沢らしさを守る上での「保全」と「開発」の調和を強調しました。

村山市長はその後の会見でさらに「近鉄不動産に対してビルの高さについて要望する考えがあるのか」と問われると、ホテル日航金沢が入っている「ポルテ金沢」を引き合いに、「高さ130メートル級は建っている。それで景観が悪いか良いかというと市民の意見はどうなのかなと。景観は専門家の目で見ないと分からないところもある。そういった方々の意見も踏まえて検討していくべき」と答えるに留まりました。その上で近鉄不動産からの提案を待つ方針を示しました。
金沢市内で開発を行う場合、これまでは街並みの景観を重視した厳しい高さ制限や容積率が求められてきました。しかし、2025年7月、今回の跡地を含めた玄関口の金沢駅から繁華街の片町地区までの都心軸エリアが国の「都市再生緊急整備地域」の指定を受け、規制を大幅に緩和した開発が可能となりました。

同じ日本海側では、新潟市でも高さ150m級の高層ビルが2029年の竣工を予定するなど、北陸のランドマークとしても再開発の行方が注目されています。














