大分市佐賀関では火災で家を失った被災者の避難生活が長引く中、支援の輪も広がっています。週末からの動きを振り返ります。

(中島三奈記者)「寒さが厳しくなるなか、防寒対策としてアウターやフリースなどの衣料が提供されます」

30日、被災した人たちの元へ届けられたのはユニクロの衣料品。運営会社のファーストリテイリングが避難所で支援活動を行っているNPO法人ピースウィンズ・ジャパンと共同で実施しました。

用意されたのはフリースの上着やヒートテック、ニット帽など7点が入った紙袋およそ120人分です。従業員たちは避難者からサイズを聞いて手渡していました。

(避難者)「うれしいですね。クリスマスプレゼントみたい」「寝るのにこれ1枚しかないのできょうから着替えられる」

(ファーストリテイリングサステナビリティ部・岡田恵治さん)「服のことを心配しなくていい安心してもらったうえで、次の復興再建に向けて進んでもらえれば」

また、コインランドリー事業を展開するWASHハウスの移動式ランドリー車が11月28日から派遣されています。県と10月に結んだ災害時の協定に基くもので、車両には大型の洗濯機と乾燥機あわせて6台が搭載されています。

(利用者)「やっと洗濯ができたのでホッとしている。毎日洗濯がたまるので本当に助かってる」

こうした中、2016年に大規模火災が発生した新潟県糸魚川市の副市長らが支援の申し出に大分市役所を訪れました。

147棟が焼けた糸魚川市の火災は佐賀関と同様、住宅密集地で強風により被害が拡大。大分市は発生の直後から糸魚川市に助言を求めてきました。

(新潟県糸魚川市・井川賢一副市長)「人ごとではないという思いが強くなった。1日も早く復旧・復興を成し遂げてほしい」

このほか、現地ではガスの点検や災害ごみの回収も始まるなど、日常生活の再開に向けた動きが徐々に始まっています。