大分市佐賀関の大規模火災で、立ち入り禁止区域内に一時的に入ることができる許可証の運用が28日から始まり、一部の被災者が自宅に戻りました。

大規模火災で大分市は現場周辺を消防警戒区域に指定し、立ち入りを禁止しています。こうしたなか、自宅が全焼していない住民を対象に生活用品などを取りに行けるようにするため、立ち入り許可証の運用が始まりました。

許可証を持った住民はヘルメットや防塵マスクを身に着け、自宅へと向かっていました。

(住民)「許可証で入れました。1時間ぐらいはいいですよと言われた」

利用できるのは当面の間、午前9時半から午後4時までとなっています。また、火災現場周辺の県道を車で通ることができる通行許可証の運用も始まっています。大分市によりますと、27日時点で立ち入り許可証は136件、車両通行許可証は251台分が発行されています。

現地では許可証の運用に合わせ、家庭ごみを回収するためのコンテナも設置。住民たちは家の中にたまったごみのほか、停電や消火活動で使えなくなったものなどを台車にのせて運び出していました。

(住民)「冷蔵庫の中を片づけていた。においが…家の中も臭い。窓を開けられないし」

大分市は被災した住民の仮住まいについて、それぞれの希望に沿う形で手配できるよう準備を進めています。