「比例定数」50削減したら…公明は「減少率50%」

高柳キャスター:
維新が主張する比例代表50削減が実現し、定数削減に加えて、自公連立解消の効果も加味した場合、2024年の衆院選の結果はどう変わるのでしょうか。

【「比例定数」50削減すると…】※JNNの独自分析
▼自民
24年衆院選:59
試算議席数:47(-12)
減少率:20%

▼維新
24年衆院選:15
試算議席数:10(-5)
減少率:33%

▼立憲
24年衆院選:44
試算議席数:34(-10)
減少率:23%

▼国民
24年衆院選:17
試算議席数:13(-4)
減少率:24%

▼公明
24年衆院選:20
試算議席数:10(-10)
減少率:50%

▼参政
24年衆院選:3
試算議席数:1(-2)
減少率:67%

▼れいわ
24年衆院選:9
試算議席数:6(-3)
減少率:33%

▼共産
24年衆院選:7
試算議席数:5(-2)
減少率:29%

▼保守
24年衆院選:2
試算議席数:0(-2)
減少率:100%

▼社民
24年衆院選:0
試算議席数:0

▼他
24年衆院選:0
試算議席数:0

この試算から、どこが損をしていて、どこが得をしていると言えるのでしょうか。

自民は影響少ない?どこが得でどこが損?

TBS報道局 選挙本部デスク 本杉美樹:
比例のみの減少率、いわば比例の獲得議席におけるインパクトで見ると、「自民党」が一番影響が少なく、ある意味“得をする”と言えると思います。自民は獲得議席が大きいので、1議席減ることのインパクトが少ないということもあります。

また、自民はこれまで、選挙区で公明党に支援してもらう見返りとして、「比例は公明」と呼びかけるバーターを行ってきました。いわば「公明に貸していた比例票」が返ってくるので、その効果も出ているということです。

同じく「立憲民主党」も獲得議席が多いので、影響が少なくなっています。

一方で、“損をする”政党もあります。

「公明党」は、比例の獲得議席の半分を失うという試算になっています。

また、少数政党にも大きな影響が出る見込みで、「参政党」は3議席から1議席に、「日本保守党」は2議席から0議席となる試算になっています。

衆院選は、少数政党にとって選挙区で勝つことが非常に難しく、比例が重要になります。そのため、比例の定数減のあおりも大きく受けて、少数政党はかなり損をする見込みです。

少数政党側からは「多様な民意をすくい上げにくくなる」という反発が出ています。

また、比例は新しい政党が国政に参入する入口という側面もあり、そうした入口が失われるという懸念もあります。