習近平氏の“台湾統一”目標 高市総理を孤立させる狙い

 城山教授によれば、中国側の本当の目的は、高市総理の発言の撤回だけでなく、より大きな戦略的目標があるといいます。

北海道大学(現代中国研究)城山英巳教授

「習近平氏のもっと先の目標には、台湾統一に向けて中国にとって有利な国際情勢を作り出すための作戦があります。トランプ大統領を取り込んで、自分たちにとって有利な台湾情勢を作り出したい狙いがあると考えられます」

中国は「最終的に高市総理を弱体化させて、辞めさせるぐらいの勢い」で、対日圧力を強めていくと城山教授はみています。

中国の戦略は、日本とアメリカの分断も含まれているといいます。

「トランプ大統領との関係を習近平氏が強化して、高市総理を孤立させる。国際社会から見れば、日中はかなり停滞しているなという印象を与えさせることができる。米中が密接な関係を結ぶ中で、日本は孤立しているという構図を中国は作って、高市総理を追い詰める」と、その狙いを説明します。