北陸電力志賀原子力発電所がある石川県で24日、能登半島地震のあと初めて住民も参加する形で避難訓練が行われました。
2024年1月の能登半島地震で最大震度7を観測した石川県志賀町(しかまち)にある北陸電力志賀原発。安全上問題となる被害は確認されていませんが、変圧器から油が漏れ、モニタリングポストのデータが送れなくなるなど、トラブルが相次ぎました。
24日、地震後初めて、住民も参加して原子力防災訓練が行われ、住民がバスやヘリを使って避難しました。
「(原発事故が)実際に起きたらこんな所にいられない。5キロ圏内は危ない」(ヘリ避難に参加した70代女性)
原発から5キロの福浦地区に住む能崎亮一(のざき・りょういち)さん。去年の地震では区長として住民の避難の指揮を執りました。

志賀町福浦地区 元区長 能崎亮一さん
「のと里山海道までいく道路すら安全に行ける状態でなかった。すぐ逃げるのは無理」
地震では道路が崩落するなどして、30キロ圏内にある14の集落が孤立状態に陥りました。石川県は想定していた避難ルートが通れなくなった場合に備えて代替ルートを使った訓練も導入しましたが、能崎さんは、訓練は実効性に欠けると指摘します。
志賀町福浦地区 元区長 能崎亮一さん
「県なり国なりが自分たちで避難訓練を作っていくのでなく、地元からこうしてほしいというのを吸い上げて訓練する。そうでないと実態に即したものができない」
石川県は避難計画やルートの見直しなどを進めることにしています。














