「3つの検証がなされない限り、再稼働の議論はできない」

当時の米山隆一県知事が主導したのは、『福島第一原発事故の検証』・『避難計画』・『生活と健康への影響』の3つの検証。
2018年に当選した花角英世知事も、その検証を引き継ぎました。

そして2020年、7号機は原子力規制委員会の審査に合格。
3つの検証も議論が終盤に差し掛かり、再稼働に向けたステップが次のステージに移るかと思われた、その矢先の2021年、テロ対策の不備が発覚した柏崎刈羽原発は核燃料の移動を禁じられ、事実上の『運転禁止命令』を受けました。
自らの不祥事で再稼働が遠のいたのです。

2年8か月に及ぶ検査を経て運転禁止命令が解除されたは2023年の年末。
ところが、そのわずか5日後に起きたのが『能登半島地震』でした。
地震と原発事故との“複合災害”への不安が、新潟県内で湧きあがりました。

「今回の能登半島地震を見ると、もう道路なんてグチャグチャ」
「それで逃げろと言っても、逃げられない…」