「強い経済」とは「強い円」 円安を抑えられるか

南波雅俊キャスター:
生活している以上、スピード感という点ではありがたいと思いますが、国債の発行額自体はどうなっているのでしょうか。

TBS報道局 政治部 中島 記者:
高市総理が21日の会見でも強調していたのが、当初の予算と今回の補正予算を合わせた国債発行額自体は、2024年度よりも2025年度が少ないということです。つまり財政的な問題というのは、世の中が懸念してるほどはないとしていました。

ただ、しっかり注視していかなければならないのが、補正予算のみの国債発行額を2024年度と比較すると、2025年度の方が多くなるのではないかということです。

金融市場の関係者はそこをしっかりと見ているので、高市総理の「責任ある積極財政」に対して、その点における懸念は拭えないままではあると思います。

日比キャスター:
野村総研エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏によりますと、このような見立てもあります。

高市総裁が誕生して以来、円安は10円進んでいます。つまりその間、輸入物価は上昇し続けているわけで、「負担額は、2年間で1人あたり5765円増えるのではないか」という見立てです。

「強い経済を」と高市総理はおっしゃっていますが、「円が安い=円が弱い」ということですよね。

TBS報道局 政治部 中島 記者:
21日の会見でも、高市総理は「強い経済を実現するんだ」と言っています。そのためには「強い円を取り戻す」ことが重要になってくるのではないかと思います。

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〈プロフィール〉
中島哲平
TBS報道局 政治部 官邸キャップ
過去に石破氏のドキュメンタリー映画制作