全面移設に向けて、万博のオランダ館の解体工事が本格的に始まりました。

 大阪・関西万博のオランダ館は、17日から本格的な解体工事が始まりました。今後、建物は淡路島で再び組み立てられ移設される予定です。

 オランダ館は同じ資源を繰り返し使う「循環型経済」の考え方にちなんで、パビリオン自体も全ての資材をシステム上で管理するなど、再利用しやすい工夫が施されています。資材の取り外しに時間がかかることから、解体工事は来年7月まで続く予定です。

 一方、万博会場で初めて導入された「現金が一切使えない」というキャッシュレス決済の取り組みについて、17日、博覧会協会は利用結果などを発表しました。

(博覧会協会 企画局 谷川淑子参事)「今回、全面的なキャッシュレスが成功したと評価いただいた」

 報告書によりますと、決済手段はクレジットカードが47.1%、二次元バーコード決済が36%、交通系ICカードなどの電子マネーが16.9%で、日頃からクレジットカードを使う機会が多い人はカードを、現金派の人は単価が低いものの決済で使われることが多いコード決済などを利用したと考えられるということです。

 また、来場者向けのアンケートでは今後、日常生活でもキャッシュレス決済を利用したいと答えた人の割合が9割に達したということです。

(博覧会協会 企画局 谷川淑子参事)「現金を持たない時代になったよねと、そういうことを思ってもらえる日がくるなら、レガシーになったといえるのではないか」

 協会は今後、万博での取り組みを日本のキャッシュレス決済の推進に生かしていきたいとしています。