火星の気候変動の歴史

コロエ・フォッサエには、古代の氷河期の痕跡が残されており、火星の気候変動の歴史を解明する重要な手がかりとなっています。

コロエ・フォッサエの画像 ESA/DLR/FU Berlin

コロエ・フォッサエの画像には、地表を斜めに横切る平行な溝や、様々な大きさのクレーター、そして谷底やクレーター内に渦巻き状の模様が確認できます。

これらの模様は「線状谷埋積物」(谷の中)や「同心円状クレーター埋積物」(クレーター内)と呼ばれ、かつて氷河が火星表面をゆっくりと流れた証拠です。

コロエ・フォッサエの画像(拡大)谷やクレーター内の模様に注目 ESA/DLR/FU Berlin

コロエ・フォッサエは、氷が動くことで地表が削られたり、崩れたりして形成されたと考えらています。

注目すべきは、この地域が北緯39度に位置しており、北極から離れているにもかかわらず氷の痕跡が見られることです。