火星の基礎知識・地球との比較 移住の可能性は?

火星の直径は約6800kmで、地球(約12,700km)の半分ほどしかありません。質量も地球の約10分の1と軽く、太陽系の中では水星に次いで2番目に小さな惑星です。質量が小さいため、火星の表面重力は地球の40%程度しかありません。

太陽からの距離は、約2億2800万kmで、地球の約1.5倍の距離です。現在の火星は極寒で乾燥した過酷な環境です。表面温度は平均で-60℃です。

NASAの火星探査車パーサビアランスが撮影した火星地表 NASA/JPL-Caltech


大気の95%が二酸化炭素で、酸素はほとんど含まれていません。地下には水の氷があると考えられていますが、大気も薄く、表面に水として出てきてもすぐに蒸発すると考えられています。

宇宙のフロンティアとして注目される火星ですが、大気や磁場が地球に比べて薄いことで宇宙からの放射線の影響を受けやすいほか、低重力による人体への影響など、クリアすべき課題は多く、移住ができるかは専門家でも見解が分かれています。