「よく生きていたもんだ」クマに襲われ左目失った猟師

鋭い爪を檻にかけ唸り声を上げて暴れるヒグマは、2025年9月に北海道で捕獲された。

このクマを捕獲したのが、北海道・岩見沢市に住む猟師歴55年の原田勝男さん(85)だ。原田さんは25年前、鹿狩りで山に入った時、昼食を取っていると、突然クマに襲われた。

猟師歴55年 原田勝男さん(85)
「後ろ振り向くと同時に4、5メートルしかない(距離で)撃った。急所に当たればよかったんだけれども、急所外れたんですね。転んだら、クマが俺の胸に手を乗せてハーハーって来やがった」

原田さんを襲ったクマの頭蓋骨。体重約160キロ、体長約1.5メートル、推定5歳のメス熊だった。

原田勝男さん
「(頭を)ガリガリガリガリかじってた。よくこれで俺生きてるもんだと、未だに思うんだけども」

放った弾が太ももに当たり、苦しがっていたクマはしばらくすると逃げていった。原田さんは九死に一生を得たが、この時、左目を失った。

なぜクマは原田さんを襲ったのか。

原田勝男さん
「後でわかったが、何日か前に地元のハンターが有害駆除で半矢(命中したが逃げられた状態)にしていた。だから俺を襲ってきた」