子どもたちとの距離の近さは心配になるほどでしたが、その後、父親の葬儀のときに、その偉大さを感じたといいます。
「ただの文房具屋のおやじだったんです。 本屋のおやじだったんですけど、葬式に1時間の予定を取っていたんですけど、その親父が育てた20代とか30代ぐらいのその子たちがいっぱい並んでるんですよ」
「父がやってきたのは、こういうことだったんだな、というのを改めて感じたというかね」
時代の波を感じ考えた「リニューアル」
店を受け継いだ90年代、経営は好調でしたが、次第に街の書店には逆境の時代になっていきました。書店数は全国的に減少し、沖縄でもこの10年で3割が店をたたみました。
「きんぶん」はこのままでいいのか、カフェを併設して、大人向けに転換しようか…
店の方向性をどうするか、悩んでいた新嶋さんは、多くの書店を訪ねたり講座に参加したりする中で、ある言葉をかけられました。
「(ある人から)新島さんのお店、とてもいいお店ですね。今の時代、子どもが減って、東京などではこんなに子どもたちが集まる場所ないですよ、と」
「新島さんが今考えているお店というのは、あの子どもたちにとって幸せなお店ですか?楽しい店ですか?って聞かれて」














