――北海道出身であることは、映画作りにどのような影響を与えていますか?
三宅監督:やっぱり雪かきをして育ったっていうのは、自分の人生観や世界観に大きな影響があったなっていうのは、北海道を出た後に気づきました。雪かきって大変ですけど、大変だなんて愚痴を言っても始まらないぐらい毎朝降るから、当たり前のこととして雪をかいていた。

地元にいた時に、夜、雪が降っている日は、妙に明るかったり、でもものすごい静かだったり、非常におとぎばなしの世界のような不思議な時間だった。夜に勉強していて、ふと窓を見た時に遠くに誰か歩いていたり、ちょっと吠えてる犬がいたりして、「なんかすごい世界に住んでいたな」と。そういった自分の原体験のようなものというのは、多分この映画にもベースになっていると思います。

映画『旅と日々』の撮影現場