練習は午後から。
愛媛県総合運動公園のトラックで行ったこの日は、試合のペースで走るなど、高い強度のトレーニングに取り組みました。
部員数8人の愛媛銀行女子陸上部。
クイーンズ駅伝は、フルマラソンと同じ42.195キロを6人でつなぎます。控えはわずか2人の少数精鋭です。
8人のうち今年の新戦力は對馬選手と合阪選手、そしてルーシー選手の3人。
中でもケニア出身のルーシー選手は、チーム初めての外国人選手です。
小林監督が数年にわたり会社を説得し、スカウトが実現しました。
(小林 史和監督)
「我々のようなチームは外国人選手の存在がないと、クイーンズ駅伝をめざすには現実的に厳しい。ルーシーといういい縁もあったので、ここがチャンスだと全力で獲得に向かった」
そうして愛媛銀行にやってきたルーシー選手は、10月のプリンセス駅伝でも区間9位と好走し、期待に応えました。彼女の加入は、チームにも刺激を与えています。
(小林 史和監督)
「今まで見たことない動きとかを見せてもらえるし、それを目の当たりにする日本人選手たちも意識が高くなり、普段の練習の質が上がって、それが結果にも出てきたのでは」
また、明るい性格のルーシー選手は、チームのムードメーカーです。
(松井 晶選手)
「すごく場を盛り上げてくれるので、活気にあふれている」
スタッフも充実しました。その1人が元部員の山中 柚乃(ゆの)さん。
2021年の東京オリンピックにも出場した山中さんは2025年、現役を引退しマネージャーになりました。練習では選手たちの動きなどを観察しながら後輩たちにアドバイス、頼れるオリンピアンです。
(山中 柚乃マネージャー)
「アドバイスすることもあるが、前向きな形で終わらせる話し方を心がけていることと、監督よりは年齢も近いので、話しやすい雰囲気をできるだけ作るよう意識している」
山中さんのおかげで殻を破ることのできた選手の1人が、石谷 亜由(いしたに・あゆ)選手です。
入部後、けがの影響もあり、思うような結果が残せていなかった石谷選手。夏の合宿には参加せず、松山で調整を続けていた時でした。
(石谷 亜由選手)
「みんなが県外合宿に行っている間に、松山に残ってマンツーマンで教えてもらって自己ベストを更新できて、支えられたと思う」
新たに加わったもう1人のスタッフは、2025年6月に就任した棚橋 建太(けんと)コーチ。
2019年、創価大4年の時に出場した「高知龍馬マラソン」を2時間27分37秒で制した実力者は、集団走で力強く部員を引っ張るなど、底上げに貢献しています。
(棚橋建太コーチ)
「プリンセス駅伝と違って格上ばかりだが、そこに対して恐れず、どれだけやれるかを意識して、自分たちのレースをして1つでも上に行ってほしい」














