■1億6000万円献金も… 全額返金困難に「救われる人が少ない法案」

救済法案成立を前に、その実効性に不安を抱える女性がいます。元2世信者の鈴木みらいさん(仮名・30代)。20年ほど前、信者である両親が1億6000万円を教団に献金したといいます。



旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん(仮名・30代)
「縁を切った証拠というか、これが最後のやりとりなのかなって」

11月中旬、母親から届いた一通の手紙。そこに書かれていたのは…

「私が20年前に献金を捧げたのは、真の父母様が再臨主だと確信したからです。献金を捧げることができて本当に良かったし、感謝しています。合意書も書いたのでこれで終わりにしようと思います」




ーーお母さんが自分の意思で書くと思うか?

旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん
「書かないと思います。娘の高額献金に反対する思いよりも統一教会の信仰を選んだと思っています」

2022年9月、鈴木さんは1億6000万円全額の返金を教会に求めるよう両親を説得。教会も一時は返金する姿勢を見せたといいます。
しかし両親は、10月末に3000万円の返金で納得するという合意書に鈴木さんの反対を押し切ってサインしたというのです。その直前のやりとりでは…

▼両親との電話のやりとり(10月末)

旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん
「3000万円はどこから出てきたの?」

父                                       「これからの生活老後を考えて3000万円。詳しいことはわからない」

旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん
「(合意書に)サインしないでね。決めないでね。納得してないよ」



「パパと話してこれで決めようと思っているので」

旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん
「サインしないんだよね?(電話が切れる音)切ったよ!」

3000万円が戻ってきても、両親はそのお金でさらに献金しかねないと鈴木さんは危惧します。

旧統一教会 元2世信者 鈴木みらいさん
「私に関しては救済されないと思っている。本人(母)が返金を求めていない“証拠”としての手紙もあるし、実際救われる人が少ない法案ではあるのかなと思っているので。実効性をこれからちゃんと確かめていけたらと思う」