「80年代90年代は1か月に30億ウォン(約3億円)お金が集まった。教団の資金の9割は日本から来てる」

韓国・日本どちらにおいても教団と政界とのかかわりは古く、1960年代。日韓共に“反共”を旗印に教団と政界は結び付いた。その後韓国では複数の事業で“教団の財閥化”が進んだ。その資金の多くは日本からもたらされた。霊感商法が社会問題化するほどの巨額の献金が教団を支えた。

しかし、タク・ジイル教授によれば安部元総理銃撃事件以降、日本からの送金は減り、日本での政界工作も不調となると、韓国側の教団は不安定になり韓鶴子側は違法かつ無理な政界工作を行ったのではないかという。

実は安倍元総理の事件以前から韓国の教団内は不安定だったと話すのは、朝日新聞の元ソウル支局長、牧野愛博氏だ。

朝日新聞 牧野愛博 外交専門記者
「文鮮明さんが2013年に死んでから跡目争いが起きた。奥さんと3人の子ども…特に三男ですが…。韓鶴子さんが焦って、自分が主導権握らなきゃいけないんで…。政教一致の教団の理想を現世に実現すると…。それで日韓トンネルの話を出したり、軍事境界線に平和公園造るとかいろんなこと言いだした。その一環として尹政権に近づいた…」

跡目争いで不安定になったところに銃撃事件でお金も集まらなくなったというのだ。

朝日新聞 牧野愛博 外交専門記者
「教団関係者に聞いたけれど、景気が良かったころは80年代90年代は1か月に30億ウォン(約3億円)お金が集まった。教団の資金の9割は日本から来てると言われた。それが無くなっちゃうっていうのは大きい打撃…」