「多岐にわたって祈願する人が」名前の由来となった日切地蔵とは?

名前のもととなった「日切地蔵」のいわれについて、善勝寺の住職に話を伺いました。

善勝寺に安置される「日切地蔵」

善勝寺・加藤智久 住職
「江戸幕府が開かれて世の中が落ち着いたころ、大和国(奈良)からこの日切地蔵を守り本尊として、知善得業というお坊さんが伊予国を訪れて巡礼の旅をした」

その知善上人(ちぜんしょうにん)は松山を訪れた際、突然病に倒れます。

しかし、日切地蔵のご利益からかすぐに回復したことに不思議な縁を感じ、この場所に寺を建て、地蔵を安置したと伝えられています。

ちなみに「日切地蔵」というこの名前は、「日を切って」つまり期日を決めて願い事をすれば叶うとされることに由来していると言います。

善勝寺・加藤智久 住職
「今だと病気、手術、受験、就職など多岐にわたって祈願をする人がいまだに多い」

そんな「日切地蔵」にあやかったこの「ひぎりやき」。戦時中は途絶えかけましたが、初代の店主が復活させたと言います。

澤井本舗・澤井善一郎 社長
「今後も松山の皆さんに愛されるお菓子であり続けたい」

呼び方は様々あるものの、今や食文化の1つとも言えるこのお菓子。これからも多くの日本人に愛され続けることでしょう。