3I/ATLASは青く…どんなガス?青い色から分かること

もう一つの重要な発見は、「3I/ATLAS」の色に関するものです。

太陽探査機SOHOなどの観測では、3I/ATLASは、太陽系の多くの彗星の塵が反射して示す赤色とは対照的に、青く光っていることが分かりました。

この青い光は、核から放出された炭素の分子などが、太陽光を浴びて蛍光して生じたものです。しかし、なぜこれほどまでにガス放出が急激に増加し、通常の彗星の増光率をはるかに超えるのかは「まだ不明確」とされています。

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた3I/ATLAS

水の氷や炭素分子などを殻のように覆っていた「高濃度の二酸化炭素の氷」が、太陽への接近で溶け、これまで抑えられていた炭素分子やガスが一気に放出されるなど、3I/ATLASの核の組成や構造が影響している可能性が考えれらます。