水よりも豊富なドライアイス 太陽系の彗星と違う点
特に重要なのは、放出されたガスの比率が、水に対して二酸化炭素が極めて高い濃度で含まれている点です。
これまでの太陽系内彗星の多くは、水の氷を主成分としていますが、3I/ATLASは、二酸化炭素の氷が大量にあるとみられています。
太陽系外の極寒の環境がふるさと

この特異な組成は、3I/ATLASがどのよう環境で形成されたかを示しています。宇宙空間の低圧環境では、物質が気体から個体になる温度(凝縮温度)が、地球上とは異なります。
宇宙空間では、水は比較的高い温度(摂氏約-120度)で、二酸化炭素はさらに低い温度(摂氏約-210度)で氷になります。
高い二酸化炭素濃度は、3I/ATLASの核が、水がすでに氷になった後、さらに温度が下がって、二酸化炭素が大量に凍るほどの極寒の領域で形成されたことを示す証拠となっています。














